〔 質問者 〕土素中に含まれている窒素、燐酸、カリのうち、窒素は空中に含まれているとのことですが、燐酸やカリも空中に含まれておりましょうか。あるいは土中のみに含まれているものでしょうか。
これはね、窒素ってのは土霊、地霊ですからね、こんなかにいっさいのものが含まれているんですよ。酸素は火の霊、水素は水の霊、窒素は土の霊ですね。そして、窒素は始終地上から発散して空中に溜まり、その溜まったのを今度は雨が下へおろすんですね。そして地中に入る。これを繰り返すんですが、それでちょうどいいんです。いまは空中から窒素をとって肥料にしてますが、こんなことをやると窒素が多過ぎてしまうんです。一時はいいけどしばらくするとかえって土がやせてきてしまうんですよ。このことは本にも書いたでしょ。窒素肥料はドイツが第一次大戦のとき発明したんだから、急の間に合わせるためならいいけど、ふだんこれを続けてては土がやせてしまっていけないんです。そういうわけで、地霊の中に燐酸もカリもみんな含まれているんですね。
なによりの証拠はね、今年の稲作が思ったよりできなかったんです。不作だったんですね。最初の予定より一割くらい減ってますよ。この一番の原因は虫の害なんですよ。で、虫は肥料から湧くんですからね。だから、戦争中は肥料が足りないからできないって言ってたんですが、今度は肥料が多過ぎて虫が湧いてできない……実にバカなもんですよ。(笑声)
「『御光話録』十七号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和25年02月28日