昭和二十五年四月二十三日 『御光話録』十八号(10)

〔 質問者 〕三角屋敷に住みますと不幸が続くと言われますが、これはなぜでしょうか。

 三角屋敷なんてのは嘘だからですよ。三角じゃ東西南きりで一つ欠けてるからいけないんです。家の格好や位置なんかも人間の運命に関係しますからね。
  

〔 質問者 〕家の下に川があるのはいかがでしょうか。

 そいつも嘘ですね。水の上ってのは……船ならいいですがね(爆笑)。やはり家というものは安定してなくちゃいけませんよ。
 

 〔 質問者 〕川が小さい場合はいかがでしょうか。

 小さいんなら災いも少ないけど、やっぱりあまりよくないですね。……箱根の神山荘は家相から言うと申し分ないんです。辰巳が入口で段々を上り玄関に入ってさらに三段上り、玄関の奥がまた上ってるでしょ。それから右は洋間左は日本間になってますが、こういうのを「鶴翼の陣」って言って、家相の上ではとてもいいんですよ。ちょうど、鶴が羽をひろげたような格好ですね。その洋間が三角になってますが、これは船が波をきって進む型であり、下が岩なのも実にいいんです。熱海の東山荘のほうは往来からちょっと低くなってますが、下から坂を上りつめた所だし、その上るほうが下るのより大きいんで、まあいいとしたんです。