〔 質問者 〕「汝ら人に惑はされぬ様に心せよ。多くの者わが名を冒し来り「われはキリストなり」と言ひ、「時は近づけり」と言はん。されど終りは直ちに来らず」「その時偽キリスト偽預言者おこりて大いなる徴と不思議とを現し、為し得べくば選民をも惑はさんとするなり」イエス問ひ給ふ「汝ら我を誰と言ふか」ペテロ答へて言ふ「汝はキリストなり」イエス答へて言ひ給ふ「汝はさいはひなり」とあり宣教の際読解されますがいかがでしょう。
これはまったくその通りである。いままでに再臨のキリストなどと称する者はたくさんに出たが、この言葉はそれを注意したものである。二〇年くらい前に、インドにサンダーシングという三〇くらいの男が現われた。それで何百万もの信徒ができた。水の上を渡ったりいろいろの奇蹟を表わしたので、一時は再臨のキリストと言って騒がれたが、三十幾歳で死んだ。しかしこれは本当のものではない。この『聖書』の言葉は本教のほうでも言いたいことである。
日本においても、いまでも偽りはある。いま天照大神の再生と称えるものがたくさんいる。いままでたくさんに偽キリストが出ているので本物が出たとしても最初は偽物と思われるが、これは致し方ない。しかし本物はいつかは知れるに決まっている。
「『地上天国』十二号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和25年01月20日