昭和二十五年一月二十日 講話(10) 光録16

〔 質問者 〕ふつうは大黒様だけをお祀りしておりますが、恵比寿様もお祀りいたすべきでしょうか。

 そりゃあ、両方お祀りするのが本当ですよ。つまりこれは夫婦ですからね。大黒様は木槌を持ってますが、あれはツチの宝を振り出すって働きです。恵比寿様のほうは海の幸です。だからこれは両方が本当ですよ。しかし、場合によっては大黒様だけでもいいですがね。けど、恵比寿様だけではいけませんね。なぜかって言えば、金銀の財宝を授けるのは大黒様の受け持ちですからね。だから、紙幣なんかも大黒様のほうが合うんです。
  

〔 質問者 〕両方お祀りいたします場合、その位置はどのようにいたしたらよろしいでしょうか。

 向かって右が大黒、向かって左が恵比寿です。左のほう(向かって右)が上ですからね。だから結婚式の写真でもそうで、いままでふつう撮ってるのは反対なんですよ。あれは西洋風で西洋は女のほうが主だからあれでいいんですが、日本は男のほうが主ですからね、反対になるべきなんです。ま、本当言うとそうなるんですね。人間もふつう右手を使いますが、これは左のほうが上で右は労働者になるんです。左の「ヒ」ってのは霊のことであり、右の「ミ」は身ですからね。
  

〔 質問者 〕大黒様と恵比寿様と両方お祀りいたしますと、真ん中に観音様をお祀り申してあります場合、観音様を真ん中からずらさなければならないと存じますがいかがでしょうか。

 そんなことありませんよ、観音様は真ん中ですよ……
 それにね、やはりこれも相応しなくちゃいけないんですよ。だから床の間が小さいくせに大黒様や恵比寿様だけが馬鹿に大きいなんていうのはいけませんね。

「『御光話録』十六号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和25年01月20日