〔 質問者 〕新潟県下のある教導所に七月一〇日出張の折、未明ごろふと目を覚ましますと、若い娘の影が私の寝ている蚊帳の外に来て坐り、お辞儀をして無言のまま立ち去りました。他の人もときどき二階に上って来る足音を聞くことがあるけれども、別に淋しい感じはないと申します。これはどういう霊の仕業でしょうか。
こういうことはよくあるんで、そこで変死した地縛の霊ですね。有名な話がありますね、乃木大将が信州のある宿屋へ泊まったところ、土地の女が蚊帳の外でお辞儀をした、で、翌朝宿の者に話したら「やあ、やっぱり出ましたか、あの部屋を使うたびに幽霊が出るんでふだんは使わないんですが、閣下は軍人だから大丈夫だろうと思ってました」と言ったそうですが、その女はその部屋で自殺したか殺されたかで死んだ霊なんです。……こんなのは祝詞を上げてやればいいんです。
「『御光話録』十五号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和24年12月20日