〔 質問者 〕六〇歳の女の信者、常に霊を感じやすい方で、近ごろ毎日のように「われは佐倉宗五郎であるぞよ」と胸に浮かんでまいり「荒れ果てて沼田になっている土地を浄めてお観音様に救っていただきたい。わしたちは苦しんでいる」というように感じ、とてもとても悲しくて泣けて泣けてしかたがないそうですが、別に霊は浮いてはまいりません。佐倉宗五郎と因縁の人でしょうか、またいかがいたしたらよろしいでしょうか。
【 明主様 】 これはやはり佐倉宗五郎の霊である。
本物の霊が憑ると感情そのままが映るものである。宗五郎も善いことはしたが、変死をしているから、後の人がよほど徳を積まぬとはっきりと救われるわけにはゆかぬ。この意味で古来立派な宗教家でも救われていぬ霊もそうとうある。
宗五郎の霊が憑ったと思うときは祝詞を奏げてやるのが一番よいし、御讃歌や『信仰雑話』を読んで聞かすうち救われてゆく。
「『地上天国』十一号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和24年12月20日