〔 質問者 〕私は自動車のタイヤ修理工場を経営している者であります。去る五月二七日午前一〇時ごろちょうど私が浄霊に出かけた後でしたが、階下より突然発火し、ガソリンタンクに引火して手のつけようもなく、五分間ばかりの間に建坪四二坪を全焼し、畏れ多いことでございますが階上の光明如来様も御写真もその他御額も焼失いたしました。心よりお詫び申し上げます。火災の二、三日前、長女和子が家の内外が、「キナ臭い」と申しておりましたが、かくのごとき結果になるとは思いませんでした。しかし不意のことで、かつ私の不在中にもかかわらず一人の怪我人もなく、家内一同無事でありましたことは御守護の賜と厚く御礼申し上げます。右のうち長女が、「キナ臭い」と申したのはいかなる理由でしょうか。
「キナ臭い」と言うのは霊界で二、三日前にすでに火事になってしまった。それで臭った。理由としてこういうことがある。この人の財産に汚れがあるため浄化された。こういう浄化はよくある。例えば祖先が道に外れたことによって、すなわち払うべきものを払わなかったり、出すべきものを出さなかったり、人を苦しめたりして金を貯めたのがよくあるが、その人が信仰に入って大きな御神徳を与えてくださるのに、過去の不純な財産が邪魔になる。すなわち嚢の中が汚れていてはよいものが入れられぬので、その嚢をきれいにするのである。またこういうこともある。火事などで焼けるのは汚れを非常に早くとられるわけである。ふつう相場に手を出したり息子が道楽したりしてなくすこともあるが、その浄化がすむときっとあといいことになる。よく道楽息子が金を湯水のごとく使うのは祖霊がするので、それをしないと一家断絶するので、それを救うためで、これは割合長くかかる。しかし霊的のことを人間は知らないから怒ったり悲観したりするのであるが、後はきっとよくなる。或に入信した人はある程度不純なものがとれてからはウンと神様から結構な御神徳をくださるもので、この人もそれである。勿論うんと財物をくださる。ふつうは御神徳で火事を免れるものだが、この人は不純物がたくさんあったわけだ。また浄化にも時期があって、私など二〇年くらい借金で苦しみぬいた。いまにうんと金が入ると人に話してから一〇年くらいたって、昭和一六年に借金を全部すませた。それから予想外に金が入るようになった。金が欲しい金が欲しいと思うときにはなかなか入らなかったが、諦めて神様任せにしたらそれからどんどん入ることになった。おもしろいものである。