〔 質問者 〕最近御浄霊中に患者が意識を失い、霊が浮かび出てくることがときどきございますが、これにつき御教示をお願い申し上げます。
これは霊界の浄化が劇しくなってきたので、霊がどうしても落ちつけないもんだから、早く救ってもらおうとして出てくるんです。だから、これからはこんなのが殖えてきますよ。こういうのは前頭部を一番よくやってあげるんですね。
そしてあまり出る場合には、「御鎮り御鎮り」って言って手で抑える格好をすると、その言葉の働きで割合に効果のあるもんですよ。当人が半意識で、霊が出そうでなかなか出ない場合も「鎮まって鎮まって」とか「御鎮り」とかやると、元へ戻るのがありますよ。それから合掌した手を上下に振るのは狐ですね。鳥の霊だとこうやってて、それからこうなって、こうなるんです(最初の合掌から拍手を打つ姿勢になり、それを続けるとともにしだいに大きく動かし、ついに鳥が飛ぶごとく両腕を左右に伸ばして上下に振る格好をお示しくださる)。そして飛び上がりますね。一尺でも三尺でも平気で飛び上がりますよ。ひどいのになると天井を突き抜いたのがありましたがね。
それでですね、霊が浮いて出たときに口をきかせるのはよくないんですよ。口をきかせるのは邪道なんです。なぜかって言えば、あれは醜態ですからね。醜態を見せて恥をかくようなことはいけないことなんです、神様は愛ですからね。だから口はきかせないようにしなくちゃいけないんです。しかし、これは人によっていろいろあってね、意識を失うとすぐ口をきくのがありますが、こんなのはそうしろっていう神様の御意志だし、あるいは正守護神がさせるんですから、これは口をきかせていいこともあります。口をきき始めたら「あなたはどなたですか」とか「何者だ」とか聞くんですよ。そうするといろんなことを言いますがね、中には嘘を言うのもあるんです。しかし、最初から言うことを疑ってかかっちゃいけないんで、言うことをそのまま信じていいんです。で、だれだってことが判ったら「なんのために出てこられたんですか」とその目的を聞くんです。そうすると、祀ってもらいたいとか、こうしてもらいたいとかいろんなことを言いますから、その要求が無理がないと思ったらその通りにしてやるんです。そうしてやると喜びますからね。しかし、中にはこっちをたぶらかそうとするのもありますが、これはその言う通りに聞いていていいんで「わしは何代前の祖先で武士であったがどこの戦いで戦死をとげた」とか言ったら、「お生まれになったのはいつですか」なんて訊くんです。そうすると「二〇〇年前」とか答えるでしょう。そしたら、「その時代は何将軍でした」とかいうふうにだんだん訊いてゆくんですよ。その霊が本物だとチャンと答えますが、ニセだと答えられなくなって狐だとかなんだとか本音を吐きますよ。だから、始めッから疑ってかからないほうがいいですね(『御光話録』七号〔第二巻一七〇頁〕参照)