〔 質問者 〕死者生前の写真を記念に壁や仏壇に飾っておくことは差し支えないでしょうか。
死者の写真はね、一年くらいは外しておいたほうがいいですよ、写真を見ると始終死んだ人のことを思い出しますからね。ところが思い出されることは霊にとって必ず迷惑になるんです。例えば、その霊が天国に救われるような場合でも、思い出されるたびに現界へ引っ張られますからね、天国へ行くのが遅くなってしまうんですこぶる迷惑なんです。しかし、ぜんぜん忘れちゃったんではあんまり薄情な奴だと思いますからね、まあ、適当に思い出すんですね。(笑声) 殊に、供養するときには一生懸命に誠意をこめるんですよ。ふだん始終思い続けるっていうのはいけないんです。写真でも拝むと死者の霊がやはり写真に来るんですからねえ。それに、霊だって一々面倒ですしね、嫌がりますよ。だから、まあ一周忌のすむくらいまで外しておいたほうがいいですよ。それからなら差し支えないですがね。
こういうことはよくあるんですよ。子供が死んでしまうと親がその子供を思いますね、そうするとその親の執着によって子供が早く生まれ変わってしまうんです。よく子供が死んでその翌年とか、翌々年の祥月命日に子供が生まれるってことがありますがね、これなんか明瞭にそれですよ。そしてこういうのは、霊界で充分浄化しないうちに生まれ変わるんですからいけないんですよ。だからなるべく思い出さないほうがいいんです。けどね、またこういう子供もあるんです。先に海軍大佐の人でしたがね、その人の最初の子供が非常に体が弱く頭も悪くて親にたいへん心配をかけたんです。で、学校に上がっても成績が悪くてね、一〇歳くらいで死んだんです。ところがその翌年のちょうど命日に子供が生まれたんですが、その子が大きくなってみると、とても頭がよくて体も丈夫だし親孝行なんですね。しかもそれ以外の性格や顔立ちなんか死んだ子にそっくりなんですよ。これは死ぬときにね、僕は本当に親に心配かけて申し訳なかったから、今度は丈夫ないい子に生まれて来て、親に孝行しようって思った想念が固く残ってたんで、それですぐ一年で生まれて来たんです。これなんか子供が自覚してる場合だからいいんですが、ふつうはめったにありませんね。