昭和二十四年七月三十日 講話(53) 光録09

〔 質問者 〕稲苗を畑で育てて植えつけるのは差し支えないでしょうか。また苗を温床で育てることはいかがでしょうか。

 稲ってのはやっぱり水田でやるのが本当で、畑でやるのはいけませんね。温床もよくありませんね。ただあまり寒い所だとか、冷たい山水の入る所だとかはいいですよ。ごく温度を低くしてやればいいんです。しかし本当から言えば、自然に反するからいいもんじゃありませんね。

 最近よく電気だとか、いろんな放射線でやってますがね、あれはみんな駄目ですよ。これは、私断言しておきますよ。一時はいいんですがね、一年とか二年とかはね。しかしもうその先は悪くなりますよ、不自然ですからね。まったく「文化人」というのは馬鹿なもんでね、一時いいともうそれが絶対にいいものだ、と思い込んでしまうんですね。一時よくったってその反動は必ず悪くなるんです。だから騙されちゃいけませんよ。ああいうものを研究してる人には気の毒ですがね、知らないんだからしかたがない、決して永くは続きませんよ。

 すべて大自然の気候風土そのままにそって行くのが一番いいんです。ちょうど、米の飯は年中食ってても飽きがこないでしかも一番の栄養になりますが、菓子だとか、酒なんてものは少しならおいしいんですが、そればかりだとじきに飽きてしまって栄養も悪いでしょ、そんなもんですよ。いろんなことを利用してやるのは一時的でね、あとは土が疲れてしまうんです。なんでも自然に倣うのが一番いいんです。

 人間の体でもね、健康で働けるように自然にできてるんです。それを間違ったことをして駄目にしてしまうんですからね、まったく。だから、どこかうまく行かないときには、どんな点が自然に合わないかを考えるんですよ。大自然が人間の先生です。この御浄霊だって大自然の法なんです。これは火と水と土の力ですからね、霊光が火と水で、それが人間の体を通るとき、土の力が加わるんです。大自然も火と水と土だから同じですよ。

 肥料だってそうで、堆肥がいいんです。草が枯れ木の葉が落ちて土に混ざるってのは大自然ですからね。なにも大自然は、馬糞や金肥を降らせやしない。(笑声)

「『御光話録』九号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和24年07月30日