〔 質問者 〕憑依霊は副霊の働きの強いときに憑依するのでございましょうか。また憑依する霊は先祖に関係があるものでございましょうか。
副霊が憑いている肉体へ別の副霊が憑くべく入ろうとして争うことがある。その際憑依霊同士が戦うので、人間のほうはクラクラしたり、煩悶状態になるものである。そして前住の副霊が後入より弱いときは後の霊が勝つことがあるが、それは一時的で長い間には先住の副霊が勝つのである。墓詣りすると必ず病気になる人があるが、これは死霊が憑くのである。狐などは臨時に憑いて人を殺したり悪事をさしたりすることが多いのである。そういうことのうまいほど彼らの仲間で幅がきくのである。祖霊は人間になにか伝えるときなどたいていは狐に委託するものである。
「日光分会『会報』四号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和24年07月21日