昭和二十四年六月二十三日 講話(6) 光録12

〔 質問者 〕宗教的に観た商法について御教示をお願い申し上げます。

 商売をしておりますと、駆け引きをしたり商売敵ができたり、また現在の登録制では商戦のためどうしてもそうとうの怨みがくると存じますが、この曇りを消すためには大いに社会的善事をすればよろしいでしょうか。

 これはこの通りですよ。無論、ある程度の駆け引きはしかたないですよ、儲けるんですからね。そこは程々にすればかまわないんですよ。

 敵ができるってことも競争だからしかたないですね。だから、積極的に同業者を倒そうとすると罪を作るから、そういうことはしないほうがいい。……例えば、私の教えが拡まって行くと他の宗教にも影響して、あるいは潰れてしまうのも出てくるかもしれない。しかし、それはやむを得ないことであって、そう言ってたらなんにもできない。だから私は「大善は小悪を伴う」って言うんですよ。これはどうにもしかたのないことです。つまり、九〇万人救われて、一〇万人はそのために救われないっていうことはしかたがない、いいんです。ま、いいってこともないけど、差引してよければいいんです。

 そして、商売してて時間や金に余裕があったらいいことをするんですね。一番いいことはこの信仰のためにそれを使うんですよ、そうすればいいんです。

「『御光話録』十二号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和24年06月23日