〔 質問者 〕狐や狸の霊が憑依することが多いのに比べて、犬や猿などの霊の憑依の少ないのはなぜでしょうか。
狐や狸は人間に憑きやすいんですよ。狐が一番憑きやすくてね、性格から言っても人間に一番似てますよ。だから祖霊なんかがなにか知らせるときにはよく狐を使うんです。祖霊の代わりにしゃべるんです。それだから、そういうときには本当のことと変なことと両方あって、祖霊が話してるとも、狐がしゃべってるともどっちとも定められないこともあるんです。だから、まあまじめな言葉は祖霊で変なのは狐だと思ったらいいでしょう。犬や猫も少ないし、猿や馬も少ない。それから鼠や豚なんかもあまりないですね。豚なんかあんなに殺されてても憑かないのは霊がよほど鈍感なんでしょうね。(笑声) やっぱり豚は肉を人間に食わせるのが使命なんですよ。天理教では、牛は食っちゃいけないが、豚は食ってもいいって言ってますね。そう言えば、牛は荷物を引っ張ったりして人間の役に立つけど、豚が荷車を引くってことはないですからね。(笑声)
「『御光話録』十二号、岡田茂吉全集講話篇第二巻p3~3」 昭和24年06月13日