昭和二十四年五月三日 講話(11) 光録10

〔 質問者 〕農村では所によって「胡瓜」や「玉蜀黍」を作ってはいけないという所がありますが、これはいかがでしょうか。

 これはよくあるんです。その村全体が胡瓜を作らないなんて言う所もありますよ。これはね、昔、だれかが胡瓜や玉蜀黍って言ったような特別な野菜が原因で死ぬようなことになったんで、その怨みだとか執着だとかが強く残っていて、自分に因縁のある人が胡瓜や玉蜀黍を食べると癪にさわっていろいろなことをやるんです。そして二、三人やられると、みんな恐怖を抱いてしまって、胡瓜は食べちゃいけないっていうことになり、それが伝統になってるんです。しかしそれは、その当時だけのもので、決していつまでも障るものじゃないんです。

 とにかく、いまは作ったほうがいいですよ。みんな、なんでも神様が人間においしく食べさせるために作られたんですから。それを人間のほうで忌避して食べないって言うのは、やっぱり悪いことですよ。なんでも大いに作ったがいいんです。

「『御光話録』十号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和24年05月03日