補遺 〔 質問者 〕[『御光話録』]四号[第二巻六四頁]所載の「お節句の意味について」のお伺いに対し別の御面会日に次のごときお言葉をいただきましたので、既載の分に追加させていただきます。
……それから桃というのは、季節的にその節句の時期に咲くし、また若い処女のような感じのする花だから、それで用いるんでしょう。五月の端午の節句のほうはいろいろに言われてますが、一つには男が出世するというような意味があります。鯉のぼりを立てますが、あの鯉はね出世を現わすんです。昔、支那に登龍門という門があって、その門まで鯉が泳いで登って行くと、あとは大きな川になっている、というのです。そのほかのことは昔の武家時代の風習などから作られたものでしょうね。
それからお雛様はね、ごく昔は紙で作ったもんなんです。いまでも紙雛っていうのがありますね。そしてその雛を……まあ、いろいろ話したいこともありますが、時間がないからこの次にしましょう。
「『御光話録』七号、岡田茂吉全集講話篇第二巻p~」 昭和24年04月23日