〔 質問者 〕浦島太郎のお伽噺はいかなる意味か、また玉手箱より煙の出たという解釈。
木曾の寝覚の床に浦島太郎の持ったという釣竿が祀ってあるのをみても浦島太郎は実在のものであろう。これは漁の好きな若者が、沖で難船し、朝鮮に漂着したのである。龍宮城というのはそのころの朝鮮の王城であって、王様は須佐嗚尊であった。その皇后は乙米姫という御名であった。素盞嗚尊は『神典』にあるごとく、天照大御神の弟神であるから、弟姫をつめて乙姫と唱えられたのである。当時夫神は日本に渡来し、出雲朝を打ち樹てたりして不在であったから孤閨の淋しさから浦島太郎の眉目秀麗なるに恋慕し寵愛した。太郎という名前であったが、後世の作者が浦島という姓をつけたものであろう。日本に対し朝鮮は裏になるからである。玉手箱は作り事であろう、もし本当なら空箱が残っているはずである。
「『光』四号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和24年04月08日