昭和二十四年三月二十三日 御講話(2) 光録05

〔 質問者 〕現代の女性は上級学校への進学や社会進出などのため婚期が遅れがちですが、この点いかがなものでございましょうか。

 この根本はね、学校の年限が長すぎるためなんですよ。私がいまに大いに書きますがね。また、小学教育はちょっと早すぎます。あまり頭が発達しないうちに詰め込みますから労働過重じゃなくて学問過重になるんです。ちょうど子供に成人の労働をさせるようなものですよ。こんなにすると発育が止まってしまうんです。つまり、子供に大人と同じようなものを詰め込むから、年齢よりそのほうが勝ってしまって、その結果体のほうがそれに合わせるように早く大人になってしまうんです。そして発育が止まると頭の活動力が悪くなるんです。だから例えば幼稚園にやるなんてことをやめてしまって一二歳くらいまでなにもやらせないんですよ、すると頭がそうとう発育しますからね、記憶力などすべてにおいていいんです。将来は男なら一二歳から始めて小学三年、中学三年、大学三年でたくさんです。二一歳で大学を卒業することになりますね。女のほうは男ほど学問の必要がありませんからね、一八歳くらいで卒業して充分です。そうすれば婚期が遅れることもなくなるわけです。女は実際は月経があれば結婚していいんだから、もう子供を産めるんだから、まあ十六、七から二〇歳くらいまでに結婚するのが本当ですね。男も二〇から二五の間に結婚するのがいいんですよ。

   

〔 質問者 〕晩婚は妊孕率が低下すると言われますが、これは神様に罪でしょうか。

 しかしね、罪になるからって言って、強制的に結婚させるのは少し動物的ですよ。(笑声) それから第二は生活問題で、なかなか女房をもらっても食わせてゆくことは難しいですからね。まあそのほかいろんな欠陥があって結局すべてが間違っていて、これがじゅんぐりに働いてみんな悪い結果になって行くんですからね。……そしてこの根本は個人個人の思想なんですよ。個人個人が本当の人間になれば世の中も本当によくなって行くんです。どんなに機構がよくってもね、一人一人の人間が悪ければ結局駄目です。いまは自分の罪は棚へ上げてなんでも機構が悪いと言ってるんですがとんでもない間違いですよ。共産党なんかも腹の中では判ってるんだけれども、すぐに機構が悪いと言うのは一つの政略ですよ。法律なんかでもいまはどんどん増えてますが、減るようにならなければ嘘ですよ。法律が網の目のように細かく増えて行くのは文化が減退している証拠です。だから議会は立法府だなんて言うのは嘘で、廃法府が本当ですよ。文化の進歩なんて言いますがね、いまの進歩は変な進歩なんですよ。まあこれからよくなってゆきますがね。

「『御光話録』五号、岡田茂吉全集講話篇第二巻」 昭和24年03月23日