昭和二十四年三月一日 実生News三月 (3)

〔 質問者 〕仏画に一二人の羅漢が書いてありました。またお寺に羅漢寺というのもありますが、羅漢について御教えを願います。

 羅漢は一六人がふつうで、一二人は略である。婆羅門の行者が行をしている姿である。

 達磨様も羅漢の親玉ともいうべき人で、面壁九年の行をしていて、満月の夜悟りを開いたと伝えられているが、婆羅門は難行苦行によりて悟りを開く宗門で、お釈迦様はその苦行を読経に代えたのであるが、いまでも仏教にはその名残りが残っている。

 なお断食などもその苦行の一つで、現在は病気の治療などにも行なわれているが、これは傍で見ているほど苦痛ではなく、また一時的には身体の調子も良くなるけれど、しばらく経てば元通りになってしまう。のみならず、断食期間中はなんの仕事もできず、かえって怠けの罪を構成することを知らねばならぬ。

「実生分会『実生分会ニュース』三月号、岡田茂吉全集講話篇第三巻」 昭和24年03月01日