昭和二十四年二月十八日 御講話(16) 光録04

〔 質問者 〕お弟子を指導させていただく場合、差別と平等はどのようにいたすべきでしょうか。例えばずっと以前からお弟子になってもたいした働きのない人と、お弟子になったのは新しくても大いに働きのある人との場合はいかがいたすべきでしょうか。

 これはね、どっちとも決めてはいけないのです。働きと古さとどっちに片寄ってもいけない。古い人には古い人としての功績があり、骨董ではないが古さの味がある。(笑声)

 そしてどちらを主にするかと言えば、勿論働きを主にすべきです。そして臨機応変にちょうどよくやったらいいのです。こういうことは世の中の人間は下手でね。また学問では駄目ですよ。……差別は縦であり平等は横ですからどっちに片寄りすぎてもいけないのです。この前、社会党が煙草の配給を男女とも同じにしたが、実際は女より男のほうが喫むのだからこれでは不公平です。だから私は「公平は不公平で、不公平が公平だ」というのですよ。(笑声)

「『御光話録』四号、岡田茂吉全集講話篇第二巻p~」 昭和24年02月18日