昭和二十三年十月八日 御講話(3) 光録(補)

〔 質問者 〕伊勢の内宮および外宮併祀の由来およびその意義についてお伺いいたします。

 内宮は天照大神、外宮は豊受明神を祀ってますが、天照大神は主食につき非常に関心を持たれ豊受明神に命じて全国に稲を配らせた。このとき明神は狐を使って配らせた。稲を荷ぐと書いて稲荷というのはそのためで、そのときの功により祀られたのです。だから稲荷は百姓が拝むべきで、いま芸者や女郎などが拝むのは狐が堕落したのです。勿論ふつうの稲荷神社も豊受明神の御分霊が祀られたのですが、狐のほうが強くて御分霊の力が弱くなり統制がつかなくなった。しかも夜の世界で天照大神は御引退になっておられたのでよけい狐が強くなったのです。豊川稲荷なんか途中からダキニ天神を祀ったが、これは金毛九尾の狐ですよ。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、岡田茂吉全集講話篇第一巻p」 昭和23年10月08日