昭和二十三年七月十八日 御講話(5) 光録(補)

 〔 質問者 〕日本は特に天変地異の災害が多いようですがいかなるわけでしょうか。

 災害はそれほど多くはありませんがね。地震が多いのは昔、いまの本州の周りにあった陸地が陥没したのですが、それが三分の二くらいで、いま残っているのは三分の一くらいです。その運動がいまだに続いていて、殊に日本海側に多く残っておりそのために地震が多いのです。現に日本海側は年に数フィートずつ沈下するのもそのためで、新潟なんか一〇〇年経つと海中へ入ってしまうと言われてますね。いまでも地殼が収縮しているので太平洋の海底はだんだん沈下しています。だから潮流を研究すれば地震の予知も少しはできるでしょう。このように原因は海にあるのに学者は陸ばかり研究しているので判らないのですよ。地震のときよく津波が起るが、これは海底が沈下しそこへ潮流が流れ込むが、やがて溢れて今度は逆に四方へ流れ戻る、それが津波で大震災の直後起るのはこのためです。東京の本所も関東の大震災のとき沈下した。しかし東京湾のほうも沈下したから水浸しにはならないのです。

「『御光話録』(補)(年代不詳1951頃)、岡田茂吉全集講話篇第一巻p」 昭和23年07月18日