わが救世の道は、この道を広げるだけでなく、世界の平和を推進<すいしん>するものであればなんであれ、同じ目的を持つ同志としてつき合ってもいこう、援助<えんじょ>も惜しまないという考えであります。そのような考えですと不思議なもので、相手もわが道を広めてくれるから、自然に助け合うことにもなるのです。こちらが助ければ向こうでも助けてくれる。これが真理であります。
人間でも自分ひとり善なり正なりとして、他とつき合うこともなく、独善ひとりよがりでやっていくのは、神様から見られれば一種のエゴイスト、われよしです。むしろ、悪人といわれる人でも、悪に強ければ善にも強い式で、ときによっては大いに義侠的<ぎきょうてき>なこともやるのであります。こういうような人の方が、神様から見た場合、かわいげがあり、人間味があります。これに反し人にも迷惑<めいわく>をかけぬかわり、人の面倒<めんどう>も絶対にみないという人は冷<つめた>く、理屈に合っているようで、その実一番始末<しまつ>のわるい人であります。助けたり助けられたりの味をしらない不幸なかわいそうな人です。
だから、大きな視野と、幅<はば>の広い人間になるよう、また、暖<あたた>かき友を選ぶよう気をつけてほしいと思います。