熱帯地に移住するものの大抵の人は、熱帯病すなわちマラリヤ、デング熱、カラザール等に罹患する。これはいかなる訳であるかを本医術の見地から説いてみよう。
本来人間の健康なるものはその住する土地の風土気候に適応すべくなっている。したがって気候の急激に異った土地に移住する場合、その風土に順応すべく身体自身が変化を起すので、その為の浄化発生である。すなわち強烈なる気候に対するには血液の力の強化が必要でそれは血液をより純にするという理由によるのである。ゆえに発病の場合放任すれば完全に治癒ししかも免疫となるのであるが、薬剤を使用したりその他の浄化停止法を行う為に反って倒れるか、あるは再発の因を残すのである。この理由は寒帯もそうでありその他多くの風土病の原因も同様である事を知るべきである。
「天国の福音」 昭和22年02月05日