昭和二十三年、清水町の仮本部へ御面会に行った時のことです。御面会後お側の奉仕者から、「きょうは忙しいからお手伝いしてほしい」と言われ、献上品の整理をしておりました。すると一緒に整理していた先輩の奉仕者が、「この献上品を明主様のお居間へお運びして下さい」と言われましたので、お運びいたしました。ちょうどお居間に明主様がいらして、『ご苦労、ご苦労、あんたはだれだね。生まれはどこで……』とおっしゃって下さいました。
それで、京都におりましたことを申し上げましたら、『京都ってのんびりしていていいですね。喧嘩する時でも、“ちょっとお待ちやして、おっかさんに言うてきますさかいに”とね。その点、江戸っ子はベランメェでね』とお笑いになられ、『ちょっとなれればここも天国ですよ。まあやってごらんなさい』とのありがたいお言葉をいただいて、それからお側で御用することになりました。