まず第一は”和”

 ひとつふたつ心に浮かんだことを、青年訓として申しあげたいと思います。まず第一は〝和〃であります。〝和〃をもって第一としてもらいたいと思います。それから教団の統一を乱さぬことであります。

 青年は青年らしくあることです。すべてものは〃らしく〃あらねばなりません。思想、言語、服装<ふくそう>、動作<どうさ>も、青年らしいことが何よりです。
 青年は進取的<しんしゅてき>なものでありますが、ときに猪突猛進<ちょとつもうしん>するおそれもありますから、実行に当たっては、先生の意見をただしてからにしてほしいと思います。

 また、青年は謙虚であってほしいと思います。善行、美挙<びきょ>をなし得たとしても、それは九分九厘までは神様からさせられたのですから、その功を私しない謙虚な気持で一貫するのが、信仰者の心がけだと思います。

 それからもうひとつ、理想と現実とは非常に隔たっていることを覚悟<かくご>しておくことです。理想家は現実を甘<あま>く見くびりがちでありますが、地上天国は人類の大理想であり、理想が高いだけに、そこへ行く道は至難<しなん>で、遠いことを予<あらかじ>め覚悟<かくご>して、焦<あせ>らず、卑近<ひきん>な実行からはじめて、今日より明日、明日より明後日と、少しでも理想に向かって、日々前進できたらそれでよいのでありまして、まず、じっくりと腰<こし>を据<すえ>てかかることが大切であります。「理想は高く、実行は卑近から」という言葉がありますが、至言だと思います。

 世界改造のご神業に対しては、必ず霊的妨害<ぼうがい>が伴うものですから、善悪の摩擦<まさつ>は避<さ>けにくく、ご神業に奉仕する人びとにはたえずいろいろな困難や悩みが、折り重なってくるものです。その悩みを乗り越え乗り越えしていくごとに身魂が磨け、ご神力を恵まれるのでありますから、少しばかり思いどおりにいかなかったからといって、悲観<ひかん>失望することなく、たゆまぬ努力を続けていけば、必ず目的を貫徹<かんてつ>することができましょう。