年末になるとよく思い出すことですが、明主様は普通人があくせくする歳の暮でも、ほとんど平常とお変わりになるところはありませんでした。一年中の片づけも新年のご用意も、たいてい三十日までには終わられます。それも、数時間も費やされることは決してありませんでした。
宝山荘時代などは、三十一日にはたいてい、お外出で、悠々と映画をご観賞になるのが例でありました。なるほど大晦日に映画に行く人は滅多にないから、楽々と正月上映のものがごらんになれるわけであります。こういうことにも、常に世の中の先に立たれる明主様のなされ方の一端が窺えます。
明主様はよく、『後悔を先に立てよ』と御教え下さいましたが、かような心がけを意味されたのではない
でしょうか。