依頼心を去る

 信仰者には、神さまというたいへん大きな後楯<うしろだて>がありますから、おなじ苦労でも苦労にならないのであります。楽な気持でどんなことにもたえていけます。これがご神徳であります。しかし、神さまはどこまでも最後の後楯であって、なんでも神さまが代<かわ>って始末してくださるということはないので、いついかなるときも自ら努力して、ご神徳をうけられる資格をつくっていくべきであります。これを取違えますと、依頼心が深くなり、かえって神の道から遠ざかってしまうのであります。すぐれた人になるにも、やはり人並以上の努力がいるのと同様に、信仰の宝をいただいておられるみなさまではありますが、それにもたれることなく、十二分に努力し、正しい道を歩み、めぐりをつまぬよう、たえず向上していかなければならないと思うのであります。