一厘の御魂=五六七

 「お筆先にあります『天が六、中界が六、地が六』というのは、何ういう意味で御座いましょうか」

 そうですねーーつまり、夜の世界だったんですね。天も夜、地も夜というんですね。面白い譬喩<比喩 ひゆ>ですね。一厘の御魂が天から降りて、天が五になり、地が七になるというのは嘘じゃないんだからね。

 一厘の御魂というのは面白いものですね。昔、二十年位前ーー大本教に居た時分にある人から古銭を貰った。一厘銭と天保銭と銀貨を貰った。銀貨が明治四年なんです。それでみると、大本教の教祖様が天保生れですからね。聖師様という人は、明治四年生れなんです。それで、銀貨ですね。

 私か一厘で、丁度その通りになったんです。あの時は神様がお知らせになったのだなと思って大事に取って置いたがね。

 お筆先に「九分九厘と一厘」と書いてありますね。邪神の方で九分九厘成功したんですからね。一厘でびっくり返すんですね。医学が九分九厘ですね。医学を信じない者は世界中にないでしょう。それを私か、一厘でひっくり返したんですからね。全く九分九厘と一厘ですね。

 「一厘の御魂と申しますのは、この地上が始まって以来、初めてで御座いましょうか」

 いや、そうじゃない。二度目なんです。だから、お筆先に「二度目の天の岩戸開き」とありますね。だから、全て二度目の形式をとってます。何でも二度目になりますね。前の一厘の働きは本当じゃなかったから失敗した。二度目が本当なんです。 

「御垂示録3号」 昭和21年10月05日

御垂示録