一人の人間を真にお導きすることは

 信仰を持たない世界の人は、まことに片寄<かたよ>った、気の毒なものでありまして、そういう気の毒な境涯<きようがい>にいる人を、ひとりでも神様の道に近づけ、神様と結んであげることが、信仰を許された私どもの務<つと>めであります。神様の道に近づけさえしてやれば、あとは神様がその人をだんだんと向上させられます。ですから、神様に結ぶということが、一番大事であります。と申しても、縁もゆかりもない人を、探<さが>していくことはいりません。近所に困<こま>っている人、悩<なや>んでいる人があれば、浄霊をお取次さえすれば、この神様のお光を、お力をわからせることができるのですから、こんなたやすいことはありません。ですから、子供でもその気になれば立派にできます。また、栄光新聞を配布<はいふ>することも大変な御用で、あの新聞をとおして、ずいぶんたくさんの方が救われております。

 ひとりの人間を、ほんとうに神様のお道にお救いさしていただくことは、ひとつの世界を悪から善に創造していったわけですから、この創造<そうぞう>の徳は大変なものであります。ですから、浄霊によって“病気が治りました。よかったですね。ハイさようなら”で終ったらいけないと思います。お道というものがほんとうにわかって、生活をたて直して、人のた めを計<はか>っていく人間にまで仕上<しあ>げてあげる、それが大事であります。

 しかも、それはだれにでも容易<ようい>にできるお力を、私どもはいただいているのですから、入信された以上、早くそういう心になって一人一人をお導きしていただきたいと思います。