人を信ずること

 明主様の最大のお徳は、人をトコトンまで信じられたことです。それなればこそ、またどんな人からも敬愛され、信じられたのであります。

 使用人たちの過失などは、ずいぶん厳しく叱責されましたけれど、だれひとり不足に思う者はなく、否、〝お叱りをいただいて〟と喜ぶのも、相手を信じ、よりよくと願われたからだと思います。

 初対面の人に対しても、その底にある人間の霊性、つまり神の子としての人格を尊重して信じておられたからこそ、あのようなザックバランな、明けっ放しの構えが出来たのだと思います。

 まことに無邪気なそのご天性は、かつて商業の道にあっては独特の経営法となり、また信仰に転ぜられるや、信仰の道に生かされて、おのれの神を信じ切って、まっしぐらに前進されたところに、本数の独創的地上天国がつくられて行ったのであります。