救世の光

七 花の天国

 熱海桃山の瑞雲郷は、高さおよそ百米、熱海駅から教丁ぐらいで、徒歩で十五分、自動車で五分ぐらいのところにある。山腹にあって、展望台から望めば、南に相模湾を俯瞰する。花園の下方に熱海全市を、右に錦ケ浦から伊豆の島山が見え、 …

一 一つの世界

昭和三十年の八月一日から四日まで、東京において、宗教世界会議の本会議が開催された。ここに世界各国のいろいろの宗教や宗派の代表者たちが一堂に会して、相互の連絡、提携、協力を申しあわせ、「世界宗教連合」の結成を議決した。これ …

二 宗教物語

明主はいう。救世教は宗教ではなく、宗教は救世教の一部である。なんとなれば救世教は新しい世界を建設することを事業としているからである。そこで「新世界建設事業」という名が一番ピッタリするが、これではなんだか土建屋の看板みたい …

三 健康への祈り

 救世教は病貧争のない世界をつくろうというのが目標であるといった。それはいいかえれば人類救済ということであり、人類社会から一切の恐怖や不安や苦悩をのぞくということである。その最大の恐怖や不安や苦悩は、病気と貧困と闘争であ …

四 霊肉とも救い

 どんな人間でも幸福をこいねがわないものはあるまい。幸福こそ、人間のもとめる最初にして最後のものである。幸福には、病気・貧乏・闘争の三つの大問題の解決が根本である。三つの苦悩からの解放が基本になる。三大苦からの解放はそれ …

五 信仰と宗教

 人間が神と対決するときは、徹底的に人生を懐疑した時か、死生の関頭に立たされる時かである。そのときどうしても神を認めることのできないものは死をえらぶであろう。そのとき、神を認める認めないは別として神にすがるものは、救いを …

六 神を見せる宗教

 つぎに神の存在を認めることができなければ信仰に入るわけにいかない。しかし神を見ることは容易にできるものではない。ほんとうはなんらかの衝撃にうたれて豁然として霊眼がひらけるのでなければ、神をみることはできない。すると明主 …

第五章  道 徳 抄

明主の理想は真善美の完き地上天国の建設である。すなわち宗教・道徳・芸術の渾然として融合した理想社会である。本書の体系は「第一章、救世教教祖について」と「第四章、救世教の特色」においてその宗教について述べ、「第二章、明主の …

一 誠と智慧

 信仰の妙諦は道理に従うことである。道理に従うことは神に従うことである。故に人たるものはどんなことかあっても、道理を重んじ、道理に従い、道理にはずれてはならないのである。  世界も国家も個人もあらゆる問題を解決する鍵は「 …

二 信用について

 宗教とはなんぞやといえば、正しい人間をつくることである。正義を貫く信者をつくることである。そのためには、悪にうち勝つ力ある宗教があらわれなくてはならない。それによってのみ、より善い社会も、幸福な平和な世界もうまれるので …