景仰

芸能人を温かく

 終戟直後のことですが、私が眼病をわずらっているのを心配してくれた三輪善兵衛さんが、「熱海に観音教というのがあって、岡田という人が教主だが、その人に会えば眼を治してくれる」と言うのです。  それで当時、小田原にいられた渋 …

商売も信仰も同じだよ

 いまでこそ私どもは〝岡田さん〟と気安く言っておりますが、父(岡田商店番頭、先代木村金三氏)が子供の前でご主人(教祖)の話をする時は、ほんとうに襟を正して話をするといった態度でした。それだけ人格の力と言いますか、信仰を別 …

大コレクター

 岡田教祖のやられたことは、すべて曼陀羅です。 一度教祖に、「資料博物館というものを造られたらどうですか」と進言したことがありましたが、教祖は高いものを蒐めたいと言われました。これは〝金額の高いもの″という意味でないこと …

無言のお教え

 初めてお伺いしました時、明主様はお花をお活けになっておられました。そして、床の間の掛物を取り換えたりしてお支度をしておられました。  これは最初の時だけでなく、その後いつ伺っても明主様みずから花を活けたり、掛物を取り換 …

熟慮断行のお人

 岡田さんは、たいそう人の面倒をよく見られるのだそうで、信州(長野県)の姉からよく聞かされましたが、信州須坂(明主様母堂の出身地)では、岡田さんのご成功が有名になって、みんな須坂から岡田商店めがけてご奉公に上がったものだ …

資質に修練を

 教祖は実に博学で、全くえらい人だなあと思っています。それにあの目の鋭さでもわかるように、直感力がすばらしいのにはつくづく感心しました。  物を深く思考するというより、直感の力で把握するーーそういう鋭さはたいしたものでし …

人間だけの頭でない

 教祖にもいろいろありますが、岡田教祖は自分を神様と言ったことは一度もありませんし、人間的にはきわめて親しめる人です。  ちょっと見ると、平凡な爺さんといった人柄で、そのため誤解されることもあったでしょうが、自分を神秘す …

さっぱりとした江戸っ子

 私はよし子さん(二代様)とは女学校の同窓ですから、ずっと親しく交際しておりましたが、ご主人の岡田さんを知ったのは結婚されてからです。たしか槇町時代だったと思いますが、一度訪問したことがあります。そして、おふたりのご案内 …

天地の理法に合わぬ肥料

 世界救世教と熱海市とは、かねがね深いご縁を結んで来まして、いろいろと市のために協力して下さっておりますが、その教祖の岡田さんに初めてお目にかかったのは、ご昇天二年前の昭和二十八年の二月でした。  それまでは、同じ熱海に …

度量の宏大さ

 私は箱根美術館で、その建物、陳列品、それからお庭などを見せてもらい、教祖の身の傍にあるものは、みな筋が通っていると感じました。  私が美を好むわけは、自分の品性を昂めたい一心からです。現在われわれは孔子とか孟子とかいっ …