お言葉をさえぎる罪
たしか昭和二十四年、清水町でのことでした。 その朝、私は自宅で朝刊をひらいてみると、国内の結核患者の状態が、報告記事として載っているのです。それによると、結核の死亡率は減少しつつあるが、結核患者は増加の傾向にあるとい …
くどいのはきらい
御面会のとき、ある先生が所属の問題につき、同僚間でいざこざが起きて、困惑している旨のご報告をながながとされると、明主様は、『私はくどいのは嫌いだ』と途中で制せられ、『みんなケツの穴が狭い。そんなことと人類救済とどういう …
ふたりを結婚させればいい
戦時中のことですが、私は群馬県のある町に疎開していたことがあります。 そのころ、前橋には二人の布教師がいましたが、その二人が互いに牽制し合っているのです。 一人は男で、一人は女ですが、そんなわけですから、自然と信者 …
コの字の中を埋めよ
昭和二十九年の四月、明主様と二代様がお揃いで、私どもの教会へおいで下さいました。 この教会は新築したばかりで、コの字型になっていたのですが、明主様は、『コの字のところを埋めろ』と申され、『埋めれば、発展する』と言われ …
これから鼠算でふえてゆく
まだ教団が逆境にあった昭和十五年のことですが、私たちが数人で明主様を目黒の雅叙園にお招きして、食事していただいたことがありました。 その席で、明主様は『これから鼠算でふえてゆくよ。孫弟子で、ヒコ孫弟子がたくさん出来る …
ニセモノが出るくらいでなければ
『光』新聞が『救世』になり、そして『栄光』になったころですから、昭和二十五年ごろですが、明主様に、「“栄光”という名は、一般がいろいろなものに使うようになると、たとえば栄光万年筆とか、栄光まんじゅうとか──そういうこと …
遊ばせることも大事
明主様を横須賀へ一度お招きして、会食会をしたことがあります。 その時は、すっかりくだけて、和やかな雰囲気でした。そして、芸者も呼びましたが、みんな芸者が明主様の所へ行ってしまうのです。 信者さんの中には、遊び人も大 …
他人のことを言う前に自分を
よく目にカド立てて、他人のことをとやかく言う人があります。 そんな人が、相手のことを明主様に申し上げたりして、『そんなこと大きなお世話だ。あなたは自分のことだけ考えればよい。ご自分はちゃんと出来ているかね』と逆におっ …
『人の目や口に心を惹かれるな』
いつか、明主様のおられる隣りの部屋でうわさ話がはじまりました。 私は明主様のお部屋に居合わせたのですが、そのうち隣りの話声がだんだん高くなっていって、こちらまで聞こえてくるのです。 しかも困ったことに、どうもその話 …
『バカにされたらバカになれ』
私は、いつも自分を利口だと思っているわけじゃないのですが、いろいろのことがありまして、せつなくて、せつなくて、明主様に、「私をバカにしているんでございます」と申しましたら、『バカにされたら、バカになれ。わたしを見てみろ』 …