第1節 明主様・岡田茂吉師との邂逅

出会い

 二、三日ほど前から、東京は天気がよいぶん冷え込みが厳しく、昼を過ぎても気温が上がらなかった。その日の朝は、いくらか冷え込みは緩んだのだが、午後からどんよりとした雲がかかっていたことを彼は憶えている。再度明主様のお屋敷に …

母の浄化が契機に

 渋井總斎の母せいは腰痛に悩んでいたが、あちこちの病院、治療所を訪ねても一向によくならず、友人の紹介で「岡田式指圧療法」中野支部の中島一斎の治療を受けていた。どこへ行っても治癒せず、半ばあきらめていたのだが、「岡田式指圧 …

總斎の修行

 總斎自身もこれまでに多くの霊的修行を積み重ねてきていた。だからこそ、明主様の偉大なご神格をたちどころに見抜くことができたのである。  總斎は宝山荘に明主様を訪ねる以前、信仰を求めて解脱会に入会していた。解脱会とは、昭和 …

入信

 その後、總斎は約一ヵ月ほど宝山荘を訪れることはなかった。この間、總斎が何を考え、何をしていたのか伝えられてはいない。しかし、總斎は残された人生のすべてをこの道に、そして明主様に捧げ尽くすことを決めていた。たぶん、總斎は …