約束時間の厳守

 まだ明主様が玉川にお住まいのころです。私と主人、それに子供まで、月に一度は、帝国ホテルヘ食事に連れて行って下さいました。たいてい二十一日か二十二日で、ホテルで落合うこともありました。明主様は、二代様とお揃いでお出かけになりました。いつも、夕方の五時半が約束のお時間で、明主様は、一分も遅れず、キチンと時刻までにいらっしゃいます。

 一度、失敗したことがあります。私が五分おくれたのです。明主様と二代様は、先にホテルに来ていらっしゃいました。

 「申しわけがございません。来客がありましたので……」とお詫びしますと、明主様は、『ウン、時間は大切だよ』と笑いながらおっしゃいました。それがいまでも私の心の中で消えないのです。

 

布教師