明主様には、こわくてウソが申せません。
ある時、四十才前後の男の人(お弟子)が、明主様に何かをお詫びに来ていました。
話を聞いていらした明主様は、『それは初めてじゃないだろう』と言われます。
「いいえ、初めてです」とその男の人。
すると明主様は、『あんたは、去年の何月何日、どこで、こういうことをしたろう』とハッキリとおっしゃいました。
そして、続けて、『あんたは、資格者だ。そういう小さなことでも、その時に清算しておかないから、今日大事にぶつかったのだ。小さなことの詫びがすんでいないからだ』と明主様は言われます。
「明主様、そういうことが、よくお判りになりますね」と私は驚いて申しました。
すると、明主様は、『わたしは、ひとりの人間を知ろうと思えば、毎日のことでも、みな判るが、一々面倒だから、必要がなければしないんだよ』とおっしゃいました。『あんたのこともすっかり判っているんだよ』
「いえ、私のことは結構でございます」と、私は怖くなって申しました。
こういうことは神様でなければ判りっこない。私は、ますます明主様から離れられなくなりました。