ある日のこと、明主様のお尋ねに対し、私が間違えて、トンチンカンな返事を申し上げてしまいました時、『頭がどうかしている。いつも、私が何を考えているかを、注意しているようにならなければだめだ。私は神様のことが判ってから、頭が実に鋭くなった』とのご注意をいただきました。
またある時は、『いまの人はみなボンヤリしている。江戸っ子式に、ツーといえばカーとひびくような人は少ない』とも仰せられ、美術館に御奉仕の女の人たちに、『あんた方の中に江戸っ子はいないか?』とおたずねになっていらっしゃるのでした。
かつて御面会の席上、『巾着切のように、人を見抜く鋭さがなければいけない』との御教えをいただいたことがありましたが、こういう点におきましても、私どもの現状は未だ道遠しの感を深くいたします。