『特別扱いはいやだ』

 申しわけないことながら、朝のご挨拶にまごまごしておりますと、『あんたは私を特別な人間に考えるからなんだ。普通の人間だと思ったら、朝、顔を合わせた時“おはよう”と挨拶するのが常識だと思うがね。特別扱いされるのが実は嫌なんだ』とおっしゃられまして、「申しわけございませんでした」とお詫びしたものの、“特別扱いするな”とおっしゃるお言葉がよくわかりません。しかし深く考えますと、つい固くなりがちだった私たちに、ご冗談おっしゃっては、肩の凝りをとって下さっておられるのだと思いました。

 失敗した時、お叱りをいただいた時、神様の御用は私には出来ないのかしら、と引っ込み思案になってビクビクしておりますと、そんな時にかぎってお叱りをいただくのです。

 楽な気持で、われわれは神様に使われているんだ。お与えいただいた仕事を、素直にさせていただければいいのだ。そして、明主様にお接し申し上げるのも、普通のお方であられるといった気持でさせていただけば、明主様におよろこびいただけるのだと考えましたら、自分自身にも楽しい日々になりました。