たくさんの品物の整理ということでも、明主様は実にキチンとなさっていらっしゃいました。
美術品を倉庫に納めます時に、『背の高い品物は棚の端へ、低いものは中央へおくように』とおっしゃったことがありましたが、見た目に美しく映って気持よく、また出し入れも容易に出来るような能率的な配置ということも、常にモットーになさっていらっしゃるのです。『戸棚の整理は私が一番うまい。ほかの者は広い戸棚もせまく使っているので、私が時々整理するけど、そうするとガラガラにあいてしまう』ともおっしゃいました。
閉館後まもないある夕方、すでに薄暗くなった美術館二階の物置の中で、明主様が美術品の箱をご自身で整理なさっていらっしゃるのを拝見して、ハッとして、ほんとうに申しわけなく、まさに冷汗三斗の思いをしたこともありました。