主人の身代わり

 戦時中のある日、下の男の子が外で遊んでいまして、足を折ったことがありました。

 もちろん、ご浄霊で治していただいたのですが、早速先生のところへ連れて行きました。そしたら、明主様のところへすぐご報告して下さいました。

 明主様は、『何かのお気づけだよ』とおっしゃるんです。それで、どういうことかなと思っていましたが、そのうちに治ってしまいました。

 その後、戦地の主人から手紙がまいりまして、“馬に乗っていたら、どうかした拍子に馬が窪地に足をふみいれて(草原で窪地がわからなかった由)投げ出され、ひどい怪我をするところだけど、幸いどこも怪我はなかった”ということが書かれていました。

 これは大変なお蔭だと思って、つぎのお参りの時、明主様にお礼を申し上げたんです。そしたら、明主様から、『それは、このあいだ、子供が怪我をしたのはお父さんの身代わりだ。子供はご浄霊をいただけて、らくに治していただけるから、向こうで当然怪我をするところを、子供にふり替えてお蔭をいただいたんだ』と伺いまして、ああなるほど、そういうことがあるものかと、いまならスーッとわかるんですけど、その時はそういうものか、いずれにしてもありがたいことだと思いました。