歯痛をこらえての御面会

 熱海の清水町で、御面会の時の出来ごとですから、昭和二十四、五年と思います。

 明主様は、信者との御面会が終わって、お部屋へお帰りになられると、すぐ歯痛にお顔をしかめられながら、つらそうにご浄霊をはじめられたことがあります。御面会が終わると、私はすぐにご挨拶に伺うことになっていましたので、その光景を拝見したわけですが、明主様は信者さんと御面会しておられるあいだも、ずっと痛みはあったのですが、それを人前では少しも出されず、じっと我慢しておられたのです。その時私は、明主様はきっと人に不愉快な思いをかけさせたくないとのお心から、我慢なさったのだなあ、と感じさせていただき、無言のうちに御教えいただいたことを記憶しております。