岡田先生療術上(二) 【霊と体の法則】

 霊に体が従う事は、万物の法則であります。したがって、霊を治す事によって体の病気は治るのであります。ただしかし、霊の病気が治って、直に体に映る人と、遅く映る人、例えば半日か一日位かかる人があります。これは曇の多い少いの関係であります。

 よく痛い痛いと唸っていたのが、眼の前で治る事がよくある。それは、霊体から肉体へ映るのが、頗る速い人であります。

 一例として、以前、睾丸へ膿が溜る子供があって、相当治癒して半分位迄小さくなった時ぱったり来なくなってしまった。すると、半ケ月ばかり経つと、私の所へお礼に来て、取込混みが出来て伺えなかったが、お蔭ですっかり治ってしまいました。--と言っていたのであります。

 これは、霊体が治ってから、肉体へ表われるのに数日かかった訳であります。

 そういう事は珍らしくないのであります。

 霊体から肉体へ移るのに、非常に速い場合と遅い場合とある事は心得ておくべきであります。
                       
 (昭和十一年七月)

「『岡田先生療病術講義録 上巻(二)』,岡田茂吉全集著述篇第二巻p192」