昭和二十九年二月一日御講話(11)

〔 質問者 〕前に長野県に行きましたときに、正月の行事で、諏訪神社と戸隠神社にその年の農業の状況の御神示をいただくのだそうですが、去年は非常に悪く、半作以下、桑などは三分の一になるというお告げがあったそうですが、そういうことも、ある点までは事実のことでございましょうか。

【 明主様 】そうです。ある点までは……。そういうことぐらいは、ああいう霊にも分からないことはないのです。

 結局去年の水害というのはいくらも被害はなかったです。農林省の統計を見ると、去年一番できたのが九州で九七%です。その次が四国で九四%です。他はガタ落ちです。ところが一番水害があった所が一番良くできたのですから、ずいぶん皮肉です。一番の不作の原因というのは虫害です。ところが冷害で、もしいけないとすれば、自然栽培のほうは冷害の被害はあんまりなかったから、結局虫害です。それで虫害というのは肥毒のためだから、結局肥料で凶作にしたのです。それに目覚めない限り年々悪くなります。

〔 質問者 〕水害に遭った所は、そのために肥毒が流れることと、新しい土が入りますのでよくなるのでございます。

【 明主様 】そうです。それで良いのです。それを間違えて、洪水の水に肥料があるのだと言うのですが、そうではないので、肥毒が消えるからです。今度のお蔭話に、九州の水を被った所で、しようがないとて、新規に種を蒔いて、新規蒔き直しにやって平年作以上穫れた所があります。いつかも書いたとおり、水害というものは神様が肥毒を掃除してくれるためのものです。また水害があるためにどうやら稲ができるわけで、水害がなかったり大雨がなかったら、米はほとんど穫れなくなってしまいます。

〔 質問者 〕自然栽培につきまして、今年は会員がみんな深耕<しんこう>をし、肥毒を吸っている土を上にあげ風化作用をしておりますが、それにつき聞きましたことは、流し水をすると非常にきれいになり、よいということを聞きまして奨励するようにしておりますが、よろしいものでございましょうか。

【 明主様 】よいです。人口的水害、洪水というわけです。肥毒の減る方法ならなんでもよいです。それから今度の大分の一三俵三斗穫った件ですが、Oさんは来てますか。あれは何升何合と書いてないので具合が悪いのです。というのは、『朝日新聞』のコンクールでは何升何合と書いてある。報告書には大ざっばに書いてあるので、いまの人間は正確でないように思うから……。また五石五斗と決まりがよいわけがないので、その端数も出さなければいけないです。

〔 質問者 〕申し訳ございません。ただいま問い合わせております。

【 明主様 】それから、いままでの『地上天国』の質疑応答はやめてしまったから、ああいうことは、教師、支部長が信者から取り次ぎして、特別面会の日に質問するとよいです。

▽次節に続く▽

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「『御垂示録』二十八号、岡田茂吉全集講話篇第十二巻p22~24」 昭和29年02月01日