地天50「教えの光」昭和二十八年七月二十五日(4)

 〔 質問者 〕私の夫K(六八歳)は、三〇年前胃腸が悪くて入院したことがあり、そのころより両眼ともしだいに薄くなって、当時眼薬を少し入れたことがありますが、なんの効果も見えないので、その後たいして医薬は加えておりませんが、七、八年前よりは薄明かりが分かる程度になり、困っておりましたところ、お道を知らされて、昭和二三年一〇月、夫婦揃って入信させていただき、続いて長男、次男、長女と入信させていただき、二四年には、大光明如来様、御屏風観音様を御奉斎させていただきました。

 夫、長男も熱海本部にお参りさせていただいたこともあり、一年ほどは信仰も続けさせていただいておりましたが、夫は自分の眼が良いほうに向かわぬためか、他のほうでは御守護をいただいていても、それに気づかず、夫、長男は御守りをはずすようになり、御神体に朝夕のお参りもいたさぬようになりました。

 長女はその後嫁ぎ、次男も二五年同村に養子に行きましたが、種々事情もあって、一年ほどして子供一人できてから離縁して帰ってきました。家に帰ってから家の品物を次々と持ち出して売り払い、金もさんざん使います。いくら注意しても聞き入れず、思うようにならぬと乱暴いたします。自分の御守りは品物に入れたまま売り払って、現在御守りは持っておりません。本年四月金銭の問題から気に入らぬことがあり、乱暴いたして、恐れ多くも御神体に手をかけ、「明」の御文字に一寸ほどの傷をつけてしまいました。かかる不祥事を引き起こしまして、なんともお詫びの申し上げようもございません。なにとぞ、なにとぞお許しくださいますようお願い申し上げます。

 次男が金も使い果たして、家は経済的にもたいへん困っていても、夫、長男はおすがりする気持ちになれず、現在二人とも御守りをはずしております。私も主人の言う通りにしていたら信仰はできなくなりますが、現在のところは月一回くらい支部にお参りする程度は許してくれます。

 私一家の罪の深さを覚らせていただき、近ごろ時折布教に出ますと、知らせたいと思う人に出合ったり、偶然病気で困っているところに行ったり、不思議に都合よく行きますので、たびたび布教にも行かせていただきたく念願いたしますが、たびたび家を出ることは許してくれません。

 また私が出た後で用件ができており、家がごたごたすることがよくあります。私の進むべき道は、いかにいたしますればよろしいのでございましょうか。

 破損いたしました御神体は、いかがさせていただけはよろしいのでございましょうか。謹みて深く深くお詫び申し上げますとともに、御教示お願い申し上げます。なお一日も早くお詫びがかなって、ふたたび御神体をお迎えさせていただき、家族揃って御神業のお許しがいただけますよう御祈願申し上げます。

【 明主様 】 だいたいこの家は祖先以来の罪穢が大いにあるので、それが根本原因であるから、そのつもりであなたは光明如来様を新しくお迎えして、罪のお詫びをし、一日も早く幸福な家庭になるよう心からお願いすれは、必ずお聞き届けになる。ただし焦ってはいけない。気長に時節を待つことと、一人でも多く信者を作ることである。

「『地上天国』五十号、岡田茂吉全集講話篇第十一巻p373~375」 昭和28年07月25日