これから世界はどうなる
【 竹内氏 】 教主様は予言はおやりになられませんか。
【 明主様 】 やらないこともありませんが、信用にかかわりますから、危なっかしくない、よほどたしかなことでなければ言いません。しかし今度『栄光』の「正月号」(一八九号)には戦争のことに関して「世界夢物語」として、全体の三分の二くらいを「こうなると思う」という具合に書きましたが、私には最後まで分かっているのです。
例えば中共について言えば、アメリカにすっかりやられて蒋介石《しようかいせき》が復活することになりましょう。しかし治めるのは蒋介石ではなく部下の者か、その系統の人がなるだろうということも書いてあります。
第三次戦争についても分かってはいますが、まだ話をするのは早いので差し控えてます。またそれを聞いたらあなた方は腰を抜かしますよ。それから第三次戦争の結末がついたら世界はどうなるかということも分かっています。
【 竹内氏 】 ところで、第三次戦争は起こりましょうか。
【 明主様 】 どうしても起こりましょうね。
【 竹内氏 】 起こるとしたらごく間近でしょうか。
【 明主様 】 ここ数年と見たらいいでしょうね。それはきっと原子爆弾の戦争になるでしょうね。
【 竹内氏 】 スターリンはそれまで死にませんでしょうか。
【 明主様 】 そうですね。割合に生きるでしょうが、これはハッキリ言えませんね。
今度私は『アメリカを救う』という本を書きましたが、戦争となればアメリカもそうとうにやられるでしょうから、その後のあの国を建て直さなければならないので、これは医学に関してですが、あまり酷くならないうちに救ってやる必要があるから書いたのです。それを英文に訳してアメリカの政治家、医事関係者などへ配るつもりです。
【 小坂氏 】 原子戦争が始まるとすると、人類は破滅ということにはなりませんでしょうか。
【 明主様 】 しかしそれは米ソだけのことで、ほかの国はたいしたことはないでしょう。日本などは高見の見物でおられると思います。
【 小坂氏 】 しかしそういう立場でおれるものでしょうか。
【 明主様 】 大丈夫だと思います。米ソ間のことですからね。これからは中国のほうでも戦争が大きくなるでしょうが、日本は大丈夫です。というのは、スターリンは中共がやられても手は出しませんでしょう。スターリンの頭は中共を助けるということよりも、もっとほかにあるのです。
【 阿部執事 】 教主はそういう大きいことをお考えになっておられますので、ほかの小さいことは問題ではありません。
【 竹内氏 】 「アメリカを救う」というくらいですから、なるほどそうですね。
【 阿部執事 】 ほかの宗教団体ではそういうことはありませんからね。
【 明主様 】 ですから私は宗教ではないというのです。もし宗教で救われるなら、いままでにたくさんの宗教が出ましたから、もう、とうに救われてなければなりません。
医学の根本的革命
【 小坂氏 】 この『アメリカを救う』 の表紙はたいへんな表紙ですね。
【 阿部執事 】店頭に置いてあっても、すぐ目につきますからね。
【 小坂氏 】 これでは必ず目を惹《ひ》きます。
【 明主様 】 これはあっちの大統領はじめ有識者に全部配るつもりです。
【 小坂氏 】 明主様、最近日本には不思議な病気がはやってきましたが、たとえば風邪でも鼻血が出るようですし、ペニシリンで以前は効いたのが、このごろは効かなくなった、というようで、医学では割りきれない病気が非常にはやってきて、弱っているようでございますね。
【 明主様 】 それについては私は始終言っているのですが、このままではもっと変わった病気が出るでしょうね。風邪引きで鼻血が出るというわけも、医学では分からないと言っていますが、これはこちらから言うと、なんでもないのです。いまの人間は注射や飲薬をのんで始終頭を使うから、その薬が頭に上ってゆくのです。そこで薬というものは、ことごとく毒物ですから、頭の中が薬でいっぱいになるのです。それで熱が出たりすると、熱によってこれが溶けますから、その溶けたものが鼻血になって出るのです。医学はこの理を知らないから鼻血を止めようとするが、もし止まったとしても、それはただ延期したに過ぎないので、結局重くなっていきます。そこでそういう医学の根本的な誤りを正すために、私はいま『医学革命の書』というのを書いてます。西洋医学をぜんぜんなくしてしまわなければならないのです。
【 小坂氏 】 結局西洋医学が氾濫したせいなのですね。
【 明主様 】 そうです。西洋医学が病気をつくっていると言ってもいいのです。その点結核というのは、ずいぶん上手につくってますね。
【 小坂氏 】 マイシンなどがはやってきて、結核はもう大丈夫などと言っておりましたがね。
【 明主様 】 それも結局発病の時期を延ばしただけなのです。だから医学が発達してきて、死ぬ人間が一時延びたというだけなのです。しかし一時的ですから、その先にいったらたいへんです。
また、私は『アメリカを救う』という本を書きましたが、日本人相手に説くよりも、アメリカを分からせたほうが効果的と思ったからです。というのは、日本人はアメリカのものというと、なんでもありがたがりますからね。つまりいっさいの不幸の原因は病気だから、人間から病気をなくすればよい、ということを書いたのです。戦争をする人間にしても、精神的病人なのです。ですから霊肉ともに健康になれば、争いや自分の欲のために、人の命を取るということが恐ろしくなってできなくなります。ふつうの人間の感情としたら、かわいそうでとてもそういう気持ちは起こりません。そういう精神というのは、人間でなく獣なのです。ですからそういう思想を起こさないということは、つまり霊肉ともに健康にすればいいのです。だから結局世の中を救うというのは、人類から病気をなくするというだけで、あとは解決するのです。
【 阿部執事 】 そういう意味から、『報知新聞』では、現在の紙数を二頁増して家庭欄というものを作って、一番に人間の健康の点を取り上げて、特に「新宗教と健康」という面を強調したいということでございます。
【 明主様 】 それは結構ですね。とにかく病気をなくすということは、病気を起こさないようにすることですが、新しく病気が起こらないようにするという、それだけでいいのです。ところでそれを扱っているのが現代医学なのですが、結果から言って、もし医学が本当に正しいものなら、年々病人は減っていって、二〇年か三〇年で病気はなくなってしまっていなければならないはずです。ところが事実はそうでないということは、現代医学が本当の医学でないということを証明しているようなものです。
【 小西氏 】 スポーツに関する論文を拝見しましたが、その中で、黒人が強くなって白人が弱くなった、ということをおっしゃっておられますが、偉いことを言っておられると思いました。これは運動部長と議論したことがありますが、アメリカあたりでもみんな黒人だから、いまに世界のスポーツの記録はみんな黒人に取られてしまうことになりはしないかと。特に拳闘がそうですし、まあマラソンはザトペックが出ましたが、そのほかはほとんど黒人です。ですからそういうスポーツ論文を載せるといいと思いますね。『報知新聞』はスポーツは専門紙ですから人がよく見ると思います。
【 明主様 】 結構ですね。それでいまのお話に宗教を加えるといいでしょう。
【 小西氏 】 私はこう思うのです。なにも救世教はこうだということでなくても、熱海にはこういう立派なものがある、こういう文化的なことをしている、ということを言えば、これは新しい現代人の宗教だということが、だいたい分かってくると思います。
私は宗教は嫌い
【 明主様 】 私はだいたい宗教は嫌いなのですよ。
【 小西氏 】 私はあなたのような教主にお目にかかったことがありませんね。ほかの宗教の教主にはよく会いましたが、たいていはコケおどしをやられたり、いきなり、「南無妙法蓮華経」と言われたりしてびっくりしたこともあります。
【 明主様 】 私はそういう異様な教主とか教祖とかいうものは大嫌いなのです。普通人と少しも違わないでいるほうがよほど楽ですし、それが本当だと思います。宗教家とはいってもやはり同じ人間ですからね。
【 竹内氏 】 私も強羅《ごうら》で初めてお目にかかったときは、なにか変なものを着てくるのではないかと思ったのですが、ケロッとしてタバコを吸われているので、それからすっかりおもしろくなってしまったのです。教主の人柄から見ても、救世教というのは、コケおどしに人をおどしたり暗い感じがぜんぜんないところが、私は非常にいいと思うのです。
【 明主様 】 要するに宗教臭くないでしょう。
【 竹内氏 】 実際抹香臭くないですね。
【 明主様 】 私はそんなことは問題にしませんが、実際にやっている仕事が物を言うのです。それが本当に人を救い世の中のためになっていくというのならいいのですからね。
【 竹内氏 】 救世教は文化的であり、堅実味があるところがいいですね。
肥料迷信打破も急務
【 阿部執事 】 新聞でも自然栽培の面を取り上げてみたらいかがですか。とにかく五年で五割増産することは確実なのですから、これが一般の農家に普及したらたいへんいいことと思いますがね。
【 明主様 】 今度の報告の中でも反当り一三俵というのがありました。
【 阿部執事 】 このほうが病気治しより分かりがいいかもしれませんね。
【 木原理事 】 結局「家庭と宗教」という欄になるとすると、自然栽培は切っても切れない問題になりますね。
【 明主様 】 そうですね。そうなると農民は読まないわけにはいかなくなります。それから米でも野菜でも、その味のうまいことはたいしたものです。これを食べたらほかの物は食べられませんよ。またミカンでも柿でも無肥料の物はうまいのです。そういうように、うまい物がとれて、しかも増えるのです。そのうえ肥料代はいらず、また風水害の被害もあんまりこうむりません。というのは、無肥料ですと根の数が非常に多くなるのです。それで根張りがいいから倒れないのです。またたとえ倒れても起き上がります。それに第一虫害がありません。虫がわくということは、肥料のためにわくのです。ですから近ごろ虫の種類が増えてきたということは、肥料の種類が増えたからなのです。
この自然栽培を実施するときに、ただこういう点があります。例えばいままでの有肥栽培の稲を自然栽培に切り替えた最初の年は、当初実に貧弱なものです。ちょうど一種の麻薬中毒患者が麻薬を止めると、馬鹿みたいになりますが、それと同じで、いままで肥料をやっていたのをやめるから、一時そのような状態になるので、そこでみんな驚くのですが、それでも辛抱していると、秋になるころには復活して産額はほとんど同じくらいになります。次の年になれば、前の年よりはいいですが、それでも最初の間は見られません。三年四年と経つとだんだんよくなって、五年目になると五割増産になります。それでこのごろは、信者以外の人でもだいぶまねをするようになってやっているようです。結局いまの人間は迷信にかかっているのです。肥料迷信、薬毒迷信です。それを打破していかなければならないのです。
話は違いますが、凄い報告がありました。それは炭鉱でいろいろな危険に遭遇して、四、五回その危険から脱したというのです。それで坑夫は、どうしても神様の御守護だと考えるよりはしようがない、ということを書いてありました。そういうことも新聞に出すといいと思います。ですからこれが徹底すれば、炭鉱の被害は何分の一というようになります。一炭坑に信者が四人か五人できたら、被害はたいへんな減り方になります。それはどうしても爆発しなければならないものが爆発しなかった、というようなことが書いてありました。
【 竹内氏 】 それはどういう理由なのでしょうか。
【 明主様 】 それは霊的になりますから、ちょっと信じられないでしょう。しかしこれは立派な科学なのです。宗教科学と言いますが、科学的に説明できるのです。そういうこともこれから書くつもりです。将来はだんだんいままで分からないものとされていた、そういう奇蹟などについてすっかり書くつもりですから、なんと言いますかごく進歩した科学でしょう。二十一世紀の科学とで言えましょう。
【 一同 】 ではどうも長い間たいへんありがとうございました。