▽前節から続く▽
美術館ですが、ついこの間行ってみると、だいぶ道路ができてきました。それから展望台ができる、景色を見るガラスの丸い家の名前ですが、英国に「水晶宮」というガラスでできた立派なのがあるのです。それでこっちのは、「宮」というのではあんまり大き過ぎるので「水晶殿」《すいしょうでん》としました。「殿」でも少し大き過ぎますが、ほかにうまいのがないのです。「水晶亭」「水晶庵」「水晶閣」でもどうもうまくないのです。それで水晶殿は半円形の奥行を少し長くして、最初の予定よりか大きくしたのです。というのは、見物人がずいぶんたくさん来るだろうと思って、できれば新聞や雑誌に写真入りで大いに紹介するでしょうから、そこでどうしても一度は行って景色を見たいという考えはだれにも起こりますから、たいへんなものです。この間もアメリカの新聞記者が言ったように、日本の西は京都、奈良という文化財を見る価値のあるものがある。それから東では箱根と熱海の地上天国がそれと匹敵するものになるということを言いましたが、まったく私の思うとおりのことを言ったのです。そうなると見物に来る人がたいへんだろうと思います。それで美術館は箱根以上のものができます。中に並べる物も、ふつうちょっと見られないようなすばらしい物です。これは心掛けてとっておいてあります。ですから美術館としても箱根よりもまたずっと良いものができます。広さも倍以上あります。そうして規模も大きいですし、それからいま言ったとおり水晶殿で景色を見たら、それはすばらしいものです。そうするとまず押すな押すなというほど来ると思います。それで入場料を一〇〇円にしようと思ってますが、収入もずいぶんたいへんなものだと思ってます。しかし別に金儲けでやっているわけではないのですが、儲かるのは結構です。それでまだいろいろな計画があります。箱根、熱海ももっと規模を拡げなければならないし、京都にも造らなければならないし、いずれ九州とか北海道とか東北とか、そういうほうにも地上天国を造るつもりですから、金はどのくらいあっても多いことはないのです。それからいずれハワイにも造るつもりです。それからアメリカには美術館も地上天国も造るつもりです。それでアメリカの場合は、金は向こうのほうで出すに違いないから、設計だけを私がしてやろうと思います。それから箱根には来年は、ロックフェラーを連れてくるということを言ってましたが、ロックフェラーあたりが、これは良い、一つアメリカにもやってみようということになると、金はなんでもないのです。ロックフェラーの文化財団の基金というものは、たいしたものです。結局アメリカに地上天国を造るようにならなければ、本当に救世教というものは世界的のものにはならないです。しかしこれは時の問題で、必ず実現することになってます。そうすると今度はヨーロッパから東洋ですが、支那、インド、ビルマという方面にもできます。そういう方面に神様はチャンと支度してあるのです。準備してあるのです。この間聞いた話ですが、ビルマには仏様の彫刻があるのですが、ビルマの人は一生懸命稼いで金を儲けると金箔を買うのだそうです。向こうには一匁とか一〇匁とか売っていて、その金箔を仏様に貼りつけるそうですが、これは何百年も前からだそうで、その金箔だけでどのくらいあるか分からないそうです。これはこの間政府の命令で行った小金代議士という人から聞いたのですが……この人は今度東南アジアの経済相談で三、四人で行きましたが、信者なのです……私が前に聞いたとおりで、そういった金無垢《きんむく》がどのくらい厚くなっているか分からないが、それは、いずれ弥勤菩薩が現われるから、そのときにこれを献上するのだということになっているのです。ですから私があっちに行くときには弥勤菩薩で行きますから、ビルマのほうでは、いよいよとなって、これを差し上げるということになります。それによってあっちに立派なものを造ろうと思ってます。これは夢みたいな話ですが、神様が支度してあるのですから間違いないです。そういうことも、各国々に準備してあります。ですからイタリアのヴァチカン宮殿もやっばりその支度なのです。いまにあそこも救世教で使うようになりますから、そうしたらあなた方でもあそこに大いばりで行けます。ヴァチカン宮殿の立派さというものは、私は写真で見ましたが、驚くべきものです。世界のあらゆる彫刻から建築から絵から、この美術というものは、やっぱり世界で一番です。だからこれからやることは、何百年、何千年、何万年前から神様のほうで準備してあるのですから、時さえ来ればよいのです。だから楽なものです。仮に熱海の地上天国にしても、石垣をのばすに従って石がいくらでもいりますが、この石がいくらでも無限に出てくるのです。いまあの石垣が必要だということがチャンと分かっていて、何万年、何十万年前に神様が石をチャンと準備してあるのです。そうしてあそこで良い景色を見るというために、相模湾から初島から大島でも、その準備に作ったのです。そのくらい前から準備してあるのですから、いま世界にあるいろんな建造物というのは、ごく最近準備したぐらいなものです。こんなことを言ったところで、あんまり神様のほうは大きくて深いために、とても信じられません。まずある程度までゆけば、なるほどと分かりますが、いまのところは、私は前から話をしようとしても、あんまり桁が違うので話が出ないのです。やっといま話が出るので、そうかなと思うくらいで、時期になってきたわけです。
△御講話おわり△