昭和28年二月十二十三日御誕生祭御教え(2)

▽前節から続く▽

 それについて考えてみると、地上天国の模型は、箱根は今年でき、これから熱海ですが、来年はメシヤ会館と展望台の水晶殿ができます。再来年は美術館ができるということになってます。それで美術館ができると、あそこはだいたい完成ですが、それでもまだ神様のほうでは、あの地上天国はもっと拡げる計画のようです。しかしとにかく、それでだいたいはできるのです。そうしますと、できあがった暁は、この間も話したとおり、日本とすれば西は京都、奈良、東は箱根、熱海ということになるだろうという、米国の新聞記者の話で、その人は『ニッポン・タイムズ』の記者をしていて、放送局の英語放送の主任をしているエリス・グリリ氏です。外国の人が日本に来たときにはそういうふうに見るだろうと自分は思うということも言ってました。それからまたこういうことも言ってました。イタリアのヴァチカンですが、あそこはキリスト教の本山ですが、いっぽうから言うと美術の本山と言ってもよいです。イタリアの大美術館です。それと匹敵するように見ておりました。またフランスではルーヴルとも比べておりました。結局そういうことになるのは間違いないと思います。そうすると、ただ、その早さは驚くべきものです。なにしろ京都、奈良は千年以上たってます。奈良にしても千二、三百年たってます。それで、多くの人間……仏教が主ですが、その間いろいろな美術家だとか、とにかく一〇〇〇年以上、大勢の人がやってこしらえたものと、私のほうはまず一〇年でしょう。だいたい宗教になったのが二二年八月ですから、一〇年とすると三二年八月で丸一〇年ということになるわけです。それで完成するには、熱海の美術館ができるのが再来年とすると、三〇年です。それからまた京都にもできましょうが、とにかく一〇年で、それも私が設計までやったのです。西のほうは一〇〇〇年以上で、こっちは年限が短いですから、ああいうような細かい、いろいろなそういうことは無理ですが、とにかく、一つの、人間の目を楽しませ、また一つの魅力と言いますか、そういった見方で同格に思われるということは、その早さにおいてたいへんなものだろうと思います。これは私がうぬぼれているわけではないので、神様の腕前のすばらしいことには私自身が驚いているのです。そういうようなわけですから、そういった文化財的のものばかりでなく、あらゆる面にわたる救い、世界的の救世の事業も、その割でゆけば別にそう難しいことではないと思います。たとえて言えば、キリスト教は二〇〇〇年、仏教は二千五、六百年ぐらいになりますが、そういうように二〇〇〇年以上かかる宗教的事業を、救世教のほうの神様……というと変ですが、他の宗教の神様の総取り締まり……親玉みたいなものですが……その神様がやるのですから、おそらく釈迦、キリストが二〇〇〇年以上かかってやったことの何倍何十層倍のもので、まず二〇年か三〇年でやれます。それは間違いないです。私にはよく分かるので、それはお知らせというのでなく、それ以上の確実なことが分かってます。それはどういうわけだと言いますと、これはいつも言ってますが、いままでの宗教でもなんでも全部月の力なのです。これは夜の世界のためですが、夜の世界は月が支配したのですからして、月の力です。そうすると太陽の光はその六十倍ですから、そこで私の振るう力というものは太陽の力ですから、いままでの最高のものよりか六十倍の力です。だから私の弟子がキリストと同じくらいのことができるということは、そういうわけです。要するに力なのです。その力がいままでは弱いために、つまり悪魔に負けるのです。それともう一つは霊界が暗かったからで、ちょうど夜、物を見るようなもので、はっきりしなかったのです。それだからいままで説いたいろいろなものがはっきりしないのです。バイブルでも経文でもはっきりしないのです。だからそれを読んだ人でも、つまり想像です。「オレはこう思う」「貴様はそう思うだろう」というようなことで、まちまちなのです。ですから本当にバイブルや経文を読んでも、分かる人はおそらくないです。というのは、夜、物を見ようとするようなものだからです。ところが救世教のほうははっきりしているのです。私は書くものにしてもはっきり書いているのです。少しでも迷いがなく、解釈の仕方が一つよりできないように書いてあります。そこが、昼間の明かりで物を見るというように思えばよく分かります。だからすべて早いのです。夜ですと探り探り、見当をつけてやるのですから、たまには間違ったり、やり損なったりすることがありますが、昼間は遠くまで見通しがつきますから、そういうことはないのです。ですからして、これからはいっそう早くなります。それで、今年一年でもずいぶん早いです。知らるるとおりハワイに三月から手をつけて、もうそうとう立派な本部ができてしまっているのです。それも、別にこっちから金を出したわけでなく、先方で半年ばかりで作った信者が金を出して本部を造るというのですから、これもおそらく破天荒な話です。それで、来年は米国のほうもそうとう活躍しますから、これもまた予想もつかないほどの収穫を上げるでしょう。それからまた熱海の地上天国ができると、これはまたとにかく日本中の評判になりますから、たいへんに大きな刺激を与えるだろうと思います。

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十九号、岡田茂吉全集講話篇第十一巻p310~312」 昭和28年12月23日