昭和二十八年十二月十七日の御講話(1)

一二月一七日

 世間一般の人を相手にした話ですが、とにかく今日、どこからどこまでなにごとも、うまくゆかないのです。うまくゆくということはめったにないので、政治でも、ほかのいろいろなことでも、みんな失敗の連続です。以前ある人は「人生は後悔の連続だ」ということを言いましたが、これもまったくそのとおりで、人間毎日後悔しているのです。それと同じように、することなすことが失敗の連続なのです。政治にしても、政府や政党がいろんなことを言っても、まずことごとく失敗です。そのために年中苦しんでいるわけです。その原因はなにかというと、信仰者は神の実在を知っているからですが、神の実在を知る知らないにかかわらず、正義感が実に少ないのです。この正義について、いろんな角度から書いてみました。

(御論文「正義感」朗読)〔「著述篇」第一一巻六八〇―六八三頁〕

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十九号、岡田茂吉全集講話篇第十一巻p302」 昭和28年12月17日