昭和二十八年十二月十五日の御講話(1)

一二月一五日

 いつも言うことですが、いまの世の中と言いますか、特に日本はそういう状態ですが、つまり正義感が実に少ないのです。本当に正義感のある人というのは、ないと言ってもよいくらいです。と言ったところで、正義感というものは表に出すものではないので、心の底にしまっておくものです。表に出すと、かえって結果が悪かったりなにかするので、そこに難しいところがあるのです。それを分かりやすく書いてみましたが、これはなんでもなく分かりそうなことでいて分からないことです。

 (御論文「正義感」朗読)〔「著述篇」第一一巻六八〇―六八三頁〕

▽次節に続く▽

「『御教え集』二十九号,岡田茂吉全集講話篇第十一巻p288」 昭和28年12月15日