垂録27 昭和二十八年十二月一日(12)

〔 質問者 〕 前にお伺い申した事柄に、稲荷か狐に関してのことだろうということでございましたので、考えてみますと、支部に大光明如来様を奉斎のときに床の間の上に稲荷を祀ってあったので、床の間の隅に下ろし。

【 明主様 】 それは変です。居場所が悪いです。だいたい稲荷というのは庭に祀るのが本当です。

 

〔 質問者 〕 その前(大光明如来様をお祀りする前です)光明如来様を祀るときに一度外に出した際、支部長が狭心症を起し五時間ほど人事不省で、父親が一度医者に診せておかなければと、庭に出て気がつき、稲荷を床の間に戻したら治ったということがありまして。

【 明主様 】 それについて私はこう言ってあります。稲荷にも二つある。中途からのと祖先からのがある。祖先から伝わったのは部屋の中でよろしい。それから途中からいただいた稲荷は庭でなければならないと注意してあるはずです。それは祖先から伝わった稲荷です。

 

〔 質問者 〕 昭和一六年に父親がいただいたものでございます。

【 明主様 】 そうではない。それは、父親ということは祖先になるのです。

 

〔 質問者 〕 父親はまだ生きております。

【 明主様 】 生きていても死んでも、祖先は祖先です。光明如来様をお祀りしてからどのくらいですか。

 

〔 質問者 〕 一年と少しです。

【 明主様 】 そのときにはお断りをしなければいけないのです。

 

〔 質問者 〕 そういたしました。

【 明主様 】 そういう点は、光明如来様をお祀りしてから一年以上したのですか。

 

〔 質問者 〕 光明如来様は四年ほど前にお祀りして、大光明如来様は、

【 明主様 】 そうではない、そういうことを区別することはないのです。

 

〔 質問者 〕 四年たっております。

【 明主様 】 それから稲荷を床の間の隅にということは。

 

〔 質問者 〕 光明如来様のときに庭に出してそういうことがありましたので、またそのまま高い所に祀って、大光明如来様を奉斎のときに隅にいたしました。

【 明主様 】 一番最初光明如来様を祀って、稲荷は同時に庭にやったのですか。それとも一年たってからですか。

 

〔 質問者 〕 同時にだそうです。

【 明主様 】 それでは私が前に注意したことと違います。一年なり二年たって、それから庭なら庭に移さなければならないと書いてあります。

 

〔 質問者 〕 それは私の会に入らないうちだそうです。

【 明主様 】  そういう順序が間違っているからで、そのくらいのことはあたりまえです。これは光明如来様をお祀りしてから、まず三年です。それで急いだときでも一年です。そうすると光明如来様の光をいただいて改心するから良いのですが、そうでないと狐が怒ってアダをします。それは私の言うとおりにしないからです。

 

〔 質問者 〕 このたびはどういうふうにいたしましたらよろしいでしょうか。

【 明主様 】 いまはどういうふうにしてありますか。

 

〔 質問者 〕 床の間の下の隅で、大黒様と反対のほうに祀ってあり、月一度はお供えをしております。

【 明主様 】 大光明如来様をお祀りする前はどこですか。

 

〔 質問者 〕 高い所にです。

【 明主様 】 それではぜんぜん問題にならないです。それではかえって狐も苦しいのです。また狐といっても性質がいろいろあります。素直なのもありますし、了簡方が悪いのもありますから、どっちでも間違いないという方法にしておくのが一番間違いないです。次の間はありますか。

 

〔 質問者 〕 ございます。

【 明主様 】 そこの信仰はどうですか。

 

〔 質問者 〕 支部になっておりまして、家族みんな熱心でございます。

【 明主様 】 庭のときはお宮の中にしましたか。

 

〔 質問者 〕 さようでございます。

【 明主様 】 おかしなことがあったのは何年前ですか。

 

〔 質問者 〕 五年ぐらい前でございます。

【 明主様 】 では、もう庭に祀ってよいです。

 

〔 質問者 〕 お宮を新しく作りますのでしょうか。

【 明主様 】 そうです。そう大きくなくてもよいです。庭も馬鹿に大きいのではなくふつうのでしょうから、ちょうどよいぐらいのでいいです。あんまり高くもなく低くもなく、だいたい二尺ぐらいならよいです。

「『御垂示録』二十七号、岡田茂吉全集講話篇第九巻p290~295」 昭和28年12月01日